フランチャイズでフィットネスジムを開業する際、最も重要な決断の1つが立地選びです。本部のブランド力やノウハウを活用できるとはいえ、立地を誤ると集客に苦労し、経営が行き詰まってしまう可能性があります。

立地はジムの売上や継続率に直結する要素であり、開業後に変更することは困難であるため、慎重な判断が欠かせません。

この記事では、フランチャイズジムの開業で押さえておきたい立地の選び方や物件のチェックポイントを紹介します。業態別に必要な広さや物件情報も紹介しているので、物件選びの参考にしてみてください。

フランチャイズジムの成否を左右する立地の重要性

フランチャイズジムの経営において、立地条件は開業後の成否を大きく左右する要素です。どれだけ充実した設備や魅力的な料金プランを用意しても、ターゲット層が通いにくい場所では会員数の確保が難しくなります。

フィットネスジムは月額制で継続利用されるビジネスモデルのため、通いやすさが継続率に直結します。仕事帰りや買い物のついでに立ち寄れる場所にあるかどうかによって、長期的な売上は大きく変わってきます。

また、立地によって商圏人口や競合状況、家賃相場も異なります。収益性の高いジム経営を実現するには、こうした要素を総合的に判断して最適な立地を選ぶことが欠かせません。

フランチャイズの場合は、本部の商圏分析や収益シミュレーションを参考にしながら、自分のジムに合ったエリアを選ぶことが成功への近道です。

儲かるジムに共通する立地条件とは?

成功するフランチャイズジムにおいて多く見られる立地条件をご紹介します。

ジムの商圏は半径500〜5,000mが目安

一般的に、フィットネスジムの商圏は半径500〜5,000m程度とされています。徒歩や自転車での移動が中心となる都市部では、半径1,000m圏内の住民が主なターゲットです。

一方、車移動が中心の郊外や地方エリアでは、5,000m前後までが商圏として機能します。駐車場の有無や道路からのアクセスのしやすさも、集客を左右する重要な要素となるでしょう。

月額制のフィットネスクラブや24時間ジムでは、通いやすさが継続率と売上を大きく左右します。自宅や職場から近いほど長く通ってもらいやすく、安定した会員数を確保しやすいです。

そのため、通勤動線・学校帰り・買い物ルートなど、生活の中で自然に立ち寄れる場所にあるかどうかも重要なポイントです。

人口密度が高いエリアは需要が見込みやすい

収益性の高いジムは、フィットネス需要が高く継続利用されやすい環境に出店していることが多いです。安定した会員数を確保しやすいエリアには、以下のような特徴があります。

  • 人口が多く、フィットネス需要が見込める
  • 健康志向の住民が多い
  • 一人暮らし〜ファミリー層までバランスよく居住している
  • オフィス街や駅前など仕事帰りに立ち寄りやすい
  • 商業施設が集まり生活動線が整っている

こうした条件を満たすエリアでは、新規会員の獲得がスムーズに進みやすく、経営も安定しやすい傾向にあります。

ただ、BeeQuickのように幅広い年代が通いやすい価格帯とサービス設計を持つモデルでは、「駅前の好立地だけが正解」といった発想には縛られません。

実際には、買い物動線に乗る大型商業施設周辺や、車移動の多いエリアの幹線道路沿いなど、“日常のついでに寄れる場所”が強い立地になります。「人が多い場所」ではなく、「通う理由が生まれる場所」を選ぶことがポイントです。

悪条件のエリアへの出店は避ける

反対に、フランチャイズジムの出店場所として適さない立地にも共通する特徴があります。以下のようなエリアは集客コストが増えて利益が残りにくいため、出店を避けるのが賢明です。

  • 商圏人口が少なく、支持層が薄い
  • 坂道が多く徒歩でのアクセスが不便
  • 競合ジムが密集している
  • 夜間の人通りが少ない
  • 駐車場・駐輪場がないエリア

上記のような条件が重なると、どれだけマーケティングに力を入れても思うような成果が出ず、経営を圧迫する原因となりかねません。

業態別に見るフランチャイズジムの最適な立地

フランチャイズジムは、その業態によって求められるスペースやターゲット層、利用スタイルが異なります。ここでは代表的な業態ごとに、どのような立地が適しているのかを解説します。

24時間ジム(無人ジム)

24時間ジムは、早朝や深夜など時間を選ばず利用できることから、幅広い年代やライフスタイルの人が通う人気の業態です。いつでも安心して利用できる環境を整えることが重要になります。

適した立地条件としては、駅前や大通り沿いなど人通りの多い場所、夜間でも治安の良いエリア、駐輪場や駐車場を確保できる物件、商圏人口の多い地域などが挙げられます。

なお、24時間型の運営を前提にする場合、立地選びは「集客」だけでなく「安全に回せるか」まで含めて判断しなければなりません。BeeQuickでは、入退館の管理や防犯カメラ、警備連携などを組み合わせ、無人時間帯でも運営品質を落とさない設計を重視しています。

立地の検討段階で、出入口の死角、夜間の人通り、近隣環境まで確認しておくと、開業後のトラブルや追加コストを抑えやすいです。

パーソナルジム・プライベートジム

パーソナルジムやプライベートジムは、予約制で一人ひとりに合わせたトレーニングを行う業態です。24時間ジムのように人通りの多い場所でなくても成立しやすく、静かで落ち着いたエリアのほうが相性がいい場合もあります。

プライバシーを確保できる物件、富裕層やオフィスワーカーが多い地域、個室トレーニングに対応できる防音性の高い物件などが適していると考えられます。

レンタルジム

レンタルジムは、パーソナルトレーナーやインストラクターが時間単位で利用するケースがほとんどです。トレーナーがお客様と待ち合わせるケースが多いため、アクセスしやすい立地が大きな強みになります。

駅徒歩5分以内の好立地、小型スペースでも運営可能な物件、出入りの多さに配慮できる環境や間取りなどが重要なポイントです。

格闘技・ボクシングジム

格闘技やボクシングのジムはトレーニング中の音や振動が大きくなりやすいため、ほかの業態と比べて周囲に迷惑がかからない環境を優先しなければなりません。

  • 工業地域・商業地域など騒音に強いエリア
  • 広めのスペースが確保できる
  • 地域のスポーツ需要が高い場所

適しているエリアとしては、主に上記が挙げられます。

総合型スポーツジム

総合型のスポーツジムには、トレーニングマシン・スタジオ・更衣室・浴槽施設などを設置する広い面積が必要です。開業時の投資額も大きいため、長期的に安定した会員数を確保できるエリアを選定しなければなりません。

開業前には周辺人口や競合状況などの市場規模をしっかり検証し、エリアとジムの相性を見極めることが欠かせません。大型駐車場を確保できる物件、ファミリー層の多い住宅街などが有力な候補となります。

物件選びで確認すべき6つのチェックポイント

出店するエリアが決まったら、どの物件を選ぶかを検討していきます。ここからは、フランチャイズジムの開業で確認しておきたい物件選びのポイントをわかりやすく紹介します。

業態に合わせた必要面積の目安

フランチャイズジムを開業するために必要な面積は、業態や提供するサービス内容によって異なります。

  • 24時間ジム:30〜200坪
  • パーソナルジム:10〜30坪
  • 総合型ジム:200~400坪

同じ24時間ジムでも、小規模な省スペース型のジムから、マシンを豊富に揃えた中〜大規模店舗まで、運営方針によって必要な坪数は変わります。物件を探す際は、加盟するフランチャイズのモデルや導入する設備量に合わせて最適な規模を検討します

アクセスと視認性の良さ

ジムに通う上で、通いやすさは重要なポイントです。アクセスが良いほど来店しやすく、結果として継続率の向上につながります。

物件選びでは、駅からの距離、道路沿いかどうか、看板を設置できるかといった視認性をチェックして、初めて利用する人が迷わず来店できる物件を選びます。通りすがりの人にも存在を認知してもらいやすい場所であれば、集客の追い風となります。

騒音・振動対策の有無

ジムのトレーニングでは、マシン音や足音などで騒音・振動が発生します。騒音や振動は近隣トラブルにつながることがあるため、注意が必要です

特にマンションやオフィスなどが入る複合ビルでは、防音工事や床材の補強が必要になる場合があります。初期費用が大幅に増えることもあるため、建物自体の騒音・振動対策の有無を事前に確認しておきます。

鉄筋コンクリート造の建物のように防音性の高い物件を選ぶことで、後々のトラブルを避けられます。

駐車場・駐輪場の有無

地方や郊外では車で通う利用者が多いため、駐車場のある物件を選びます。駐輪場も確保されていると、より幅広い層が通いやすいです。

敷地内に無料の駐車場が用意できればベストですが、近隣に提携駐車場を確保できるかどうかも検討材料の1つです。

立地選定で本部とオーナーが担うべき役割

フランチャイズジムの立地選びは、本部とオーナーがそれぞれ役割を分担しながら進めていきます。どちらか一方だけではなく、双方の視点を合わせることで、より成功しやすい出店計画が立てられます。

本部が提供するサポート内容

フランチャイズジムを開業するメリットは、高精度の分析やデータを無料または低コストで利用できることです。本部は過去の成功事例や独自のデータをもとに、立地選定をサポートしてくれます。

  • 商圏分析
  • 競合調査
  • 収益シミュレーション
  • 物件紹介
  • 内見同行

上記のような分析や対応を行ってもらえる点は、フランチャイズジムならではの大きな強みです。

BeeQuickでは、商圏データをもとにターゲット層の厚みを確認し、競合状況と合わせて出店可否を判断します。さらに、開業後は公式アプリによる来店促進や退会抑止、店舗単位の情報配信など、会員の継続を支える仕組みも整備されています。

立地の強さに運営の強さを掛け合わせることで、長期的に安定した店舗づくりがしやすくなるのです。

オーナー自身が行うべきこと

最終的な立地の決定を判断するのはオーナー自身です。本部の提案に依存せず、自分の目で地域を見て、リアルなニーズをつかむことが大切です

ターゲット設定を明確にし、現地を昼と夜の両方で視察することで、人の流れや雰囲気の違いを確認できます。騒音や治安のチェックも怠らず、収支計画を自分でも確認することが重要です。

本部のデータと、オーナー自身の視点を合わせることで、地域に根付くジムを作り上げられます。

失敗するジムに共通する5つの落とし穴

立地選びの失敗は、後から取り返しにくいポイントです。本記事では、特に注意したい落とし穴を5つ紹介します。

家賃だけで物件を決めてしまう

家賃が安い物件は魅力的に見えますが、人口が少ない地域や老朽化した建物の場合、長期的に安定した売上を確保しにくくなります

設備改修が必要になれば、かえって初期費用が増えてしまうケースも少なくありません。賃料だけでなく、集客のしやすさ・設備状態・周辺環境を総合的に判断します。

競合密集エリアに出店してしまう

フィットネスジムや低価格ジム、パーソナルジムが密集している地域では、差別化が難しくなります。価格競争に巻き込まれやすく、月額会費を下げざるを得なくなると、利益率が下がってしまいます。

出店前には競合数だけでなく、業態のバランスや料金帯も調査しておきます。自店舗ならではの強みを明確に打ち出せる環境かどうかを見極めることが大切です。

商圏人口が少なく支持層が薄い

安定したジムの経営には、一定の会員数が継続して集まらなくてはいけません。商圏人口が少ない地域ではターゲットが十分に確保できず、月額収入が不安定になりがちです

年代や世帯数などの人口構成も踏まえ、ターゲット層がどれくらい存在するかを必ず確認します。データだけでなく、実際に現地を歩いて確かめることも重要です。

BeeQuickの立地検討では、「近い人がいるか」だけでなく、商圏内の人口・世帯・年代構成を集計し、狙うべきボリューム層が十分に存在するかを先に確認します。

重要なのは、立地の良し悪しを感覚で決めないことです。商圏データと実地の動線確認をセットで行うことで、開業後の会員数のブレを抑え、安定した運営につなげやすくなります。

視認性・アクセスが悪い

アクセスの良さと視認性の高さは、月額制ジムの継続率にも直結する重要ポイントです。駅から遠い、看板が見えづらい、道路からジムが見えにくいといった立地では、新規客の認知拡大が困難になります

広告費を多くかけても思うような効果が出ず、収益が圧迫されかねません。通りすがりの人にも存在がわかりやすい立地を選ぶことで、自然な集客につなげられます。

フランチャイズジムの立地は慎重に見極める

フランチャイズジム開業において、立地選びは成功を左右する最も重要な要素の1つです。商圏人口やアクセスの良さ、競合状況、家賃相場など、様々な条件を総合的に判断しなければなりません。

本部の商圏分析や収益シミュレーションを活用しながら、オーナー自身も現地を確認し、地域のニーズを見極めることが大切です。業態に合わせた最適な立地を選び、物件の耐荷重や防音性、駐車場の有無などもしっかりチェックします。

立地選びを慎重に行うことで、安定した集客と継続率の高いジム経営の実現が可能となります。