フランチャイズでジムを経営したいと考えているものの、実際にどれくらいの費用がかかるのかが見えず、一歩を踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。

ジム経営には初期費用だけでなく、毎月のランニングコストも発生します。これらの全体像を把握しないまま開業すると、想定外の出費に苦しむことになりかねません。

本記事では、フランチャイズジムの経営にかかる費用の内訳から収益モデル、費用を抑えるコツまでを詳しく解説していきます。

フランチャイズジムの初期費用はいくら?

フランチャイズでジムを開業する際には、まとまった初期投資が必要になります。規模や業態によって幅がありますが、一般的には500万~1.5億円程度が目安とされています。

加盟金・保証金

フランチャイズに加盟する際には、加盟金と保証金の支払いが求められます。

加盟金は、ブランド使用権や研修プログラム、マニュアル提供、運営システムの利用権などが含まれる初期費用です。フランチャイズ本部の知名度やサポート体制によって金額は異なりますが、一般的には100~400万円程度が相場となっています。

一方、保証金はロイヤリティの未払いや契約違反時の補填として預ける性質の費用です。50~200万円程度が一般的で、契約終了時に問題がなければ返還されることがほとんどですが、契約書に記載された返還条件は必ず確認しておくべきです。

物件取得にかかる費用

ジムを運営するための物件取得には、敷金・礼金・仲介手数料などがかかります。家賃の6~12ヶ月分程度を初期費用として見込んでおかなければなりません。

なお、ジムは一般的なテナントと異なり、重量のあるマシンを設置するため床の荷重対策が必要です。また、振動や音が発生するため、防音・防振工事も必須となります。こうした特殊な条件から、物件取得費が高額になる傾向があります。

内装工事

内装工事費は、ジムの規模や設備内容によって大きく変動します。小規模なパーソナルジムであれば300万円前後で済むケースもありますが、大規模な総合型フィットネスクラブになると1,500万円以上かかることも珍しくありません

ジムの内装工事には、壁や床の補強、防音対策、ロッカールームやシャワールームの設置といった特有の工事が含まれます。一般的な店舗と比較して工事費用が膨らみやすいですが、居抜き物件を活用すれば内装工事費を大幅に削減できる可能性があります。

BeeQuickでは、シャワーやお風呂などの設備を省く設計思想を採用しています。これにより、内装工事の負担を抑えやすいだけでなく、運営開始後の水道光熱費やメンテナンス費用も削減しやすいです。

トレーニングマシンの導入費

トレーニングマシンは、初期費用の中でも最も負担が大きい項目の1つです。1台あたり50~100万円程度が相場とされており、業態によって必要な台数は大きく異なります。

24時間ジムの場合、有酸素マシンや筋トレマシンを合わせて30台から50台程度必要になることが多く、マシンだけで1,500~5,000万円程度の投資が必要です。小規模なパーソナルジムであれば、必要最小限のマシンで300万円程度に抑えられるケースもあります。

なお、BeeQuickでは、自社開発のオリジナルマシンを自社で設計・供給できる点が特徴です。外部メーカーの機器を1から揃えるモデルと比べ、導入コストの考え方が変わるため、初期投資を抑えながら必要台数を確保しやすくなります。

機器の入替や追加導入の判断もしやすく、長期運営を前提としたコスト設計にもつなげやすいのがメリットです。

備品や消耗品の購入費

備品・消耗品にかかる費用は、10〜50万円程度が目安です。必要な備品としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ヨガマット・ストレッチポール
  • ロッカー
  • タオル・洗剤類
  • 受付用PC・プリンター
  • 清掃用品
  • トイレットペーパー・ティッシュ等の消耗品

これらの備品は定期的に補充や買い替えが必要になるため、開業後のランニングコストとしても計上しておく必要があります。

開業時の広告宣伝費

開業時の広告宣伝費としては、50~100万円程度を見込んでおくと安心です。

フランチャイズジムの場合、本部が全体的なブランド広告を展開してくれるケースが多いため、個別店舗のオーナーが負担する広告費は比較的少なく済みます。ただし、地域に密着した集客活動は店舗側で行わなければなりません。

チラシのポスティングや看板の設置、SNS広告の出稿、オープニングキャンペーンの実施など、初期段階での認知拡大は非常に重要です。広告費を必要以上に削減してしまうと、開業後の会員獲得に苦戦する可能性が高まります。

ジム経営に必要な毎月のランニングコスト

初期費用の準備が整っても、経営を継続していくためには毎月のランニングコストを賄える見込みがなければなりません。

家賃

家賃は、売上の30%以内に抑えることが経営の健全性を保つ目安とされています。

中規模から大規模なジムでは、敷地面積が広くなるため月額100万円を超えることも珍しくありません。一方、小規模なジムであれば、マンションの一室を借りて月額10万円以下に抑えることも可能です。

BeeQuickでは、坪単価2,000~6,000円程度の低家賃物件を選定することで、地方でも持続可能な経営モデルを構築しています。立地と家賃のバランスを見極めることが、長期的な経営の安定につながります。

人件費

人件費は、売上の10~30%が目安とされています。

トレーナーの質は顧客満足度や継続率に直結するため、人件費は単なるコストではなく必要な投資として捉えるべきです。人件費を削りすぎるとトレーナーの質が低下し、結果的に解約率が上がってしまうため注意が必要です。

BeeQuickでは、常時1.5名から2名体制の省人化オペレーションを確立することで、人件費を抑えながらも質の高いサービスを提供できる仕組みを構築しています。

ロイヤリティ

フランチャイズに加盟している場合、毎月のロイヤリティが発生します。ロイヤリティには固定制と変動制があり、それぞれに特徴があります。

固定制の場合は月額5~50万円程度が一般的です。売上に関係なく一定額を支払うため、資金計画が立てやすいというメリットがあります。

変動制の場合は、売上の3~10%程度を支払います。売上が少ない時期は負担が軽くなる反面、売上が伸びるほど支払額も増える仕組みです。

光熱費・消耗品費

光熱費や消耗品費は、ジムの規模や会員数、営業時間の長さによって変動します。一般的な目安としては、光熱費が月額5~80万円、消耗品費が月額2~10万円程度です。24時間営業のジムでは、特に電気代が高額になる傾向があります。

LED照明への切り替えや空調設備の最適化など、光熱費を抑える工夫を取り入れることで、長期的なコスト削減が可能になります。

フランチャイズジムの運営費用を抑えるコツ

初期費用やランニングコストを適切にコントロールすることで、開業リスクを軽減し、経営を安定させることができます。ここでは、費用を抑えるための具体的な方法を紹介します。

小規模な店舗からスタートする

いきなり大規模店舗を構えると、初期費用が高額になってしまいます。

小さめの物件を選び、必要最小限のマシンからスタートすることで、初期投資を大きく抑えることができます。具体的には、小規模物件を選ぶ、マシン台数を最小限にする、スタジオなしのモデルを採用するといった工夫が有効です。

まずは小さく始めて、会員数が増えてきたら徐々に拡大していくという戦略も、リスクを抑えた賢い選択といえます。

内装費を削減する工夫

内装リフォームは、初期費用の中でも高額になりやすい項目です。


居抜き物件を活用すれば、既存の設備をそのまま利用できるため、内装工事費を大幅に削減できます。また、シャワー室を設置しない、造作を最低限にするといった工夫も効果的です。

ただし、安全性や清潔感に関わる部分はしっかりと投資すべきです。床の補強や防音対策といった必須の工事を削ってしまうと、後々トラブルの原因になりかねません。

SNSを活用した集客

開業初期に広告費を抑えたい場合は、SNSを活用した集客が効果的です。

オーナー自身がInstagramやLINE公式アカウント、Googleビジネスプロフィールなどを運用すれば、無料でターゲット層に訴求できます。特にInstagramは、トレーニング風景や身体づくりに関する情報との相性が良く、フィットネスジムの集客に適しています。

継続的に有益な情報を発信することで、フォロワーとの信頼関係を構築し、来店や入会につなげることができます。

経営で絶対に削ってはいけない費用

コスト削減は重要ですが、安易に削ると品質低下や事故につながるリスクがあります。以下の費用は出し惜しみすることなく、しっかりと確保することが重要です。

防音工事と床の補強

ジムにおいて、床の耐荷重対策や防音工事は安全面の最重要項目です。

床の補強、防音や防振対策、重量物への耐久対応といった工事費を削ると、近隣トラブルや事故のリスクが高まります。後から修正しようとすると費用が倍以上になることもあるため、開業時にしっかりと対策しておくことが重要です。

人材確保・育成

トレーナーの質は、売上や継続率を左右します。

トレーナー研修、接客教育、定期的なスキルアップといった人材育成に関する費用を削ると、サービス品質が安定せず、解約率が高くなる原因になります。優秀な人材を確保し、継続的に育成していくことが、長期的な経営の安定につながります

マシン品質

低価格なマシンは一見お得に見えますが、故障や不具合が起こりやすく、修理費用が積み重なると結果的に総コストが高くなってしまいます。

マシンを導入する際は、耐久性と安全性を優先し、メーカー保証の内容を確認してから判断します。定期メンテナンスの仕組みを整えることも、長期的なコスト削減につながります。

費用計画で失敗しないための注意点

フランチャイズジムで多い失敗は、費用計画の甘さです。本章では、よくある費用計画の失敗パターンと対策について見ていきます。

初期費用の見積もりを甘く見ない

オープン準備では、見落とされがちな細かな費用が多数発生します。看板制作費、消耗品費、オープン時の販促費など、想定外の出費が積み重なると初期投資が膨らむ原因となります。余裕を持った資金計画を立てることが重要です。

家賃の設定を慎重に行う

家賃の金額設定を誤ると、収益を圧迫し黒字化が大幅に遅れます。

売上と家賃の比率、商圏人口とのバランス、固定費全体の最適化といった観点から、収益を圧迫しない範囲で物件を選びます。立地の良さだけに目を奪われず、家賃負担が経営を圧迫しないかを慎重に判断することが大切です。

ロイヤリティの条件を確認する

ロイヤリティが高いと、毎月の収益が減少します。

固定制か変動制か、広告費やシステム手数料の有無、サポート内容といった点を十分に確認し、複数のフランチャイズを比較してから加盟先を決めましょう。単純な金額比較ではなく、何に対する対価なのかを見極めることが重要です。

運転資金が不足している

会員数が安定するまでには、数ヶ月〜半年かかるのが一般的です。

運転資金が足りないと、黒字化前に資金ショートするリスクがあります。運転資金は最低でも6ヶ月分確保し、資金調達の計画を立て、売上予測を定期的に見直すことで、余裕のある事業計画を立てましょう。

フランチャイズジムは費用設計が重要

フランチャイズジムの経営には、初期費用として500万~1.5億円、毎月のランニングコストとして家賃や人件費、ロイヤリティなどが必要になります。費用の全体像を把握し、適切な規模と資金計画で事業をスタートすることが大切です。

綿密な費用設計と開業スケジュールを組めば、フランチャイズの強みを活かしながら、長期的に収益性の高いジムを経営できます。