スミスマシンの特徴・効果
スミスマシンはバーベルがレールに固定されており、その軌道上でバーを上下に動かすトレーニングマシンです。
フリーウェイトと呼ばれる、バーベルやダンベルのみを使って行うトレーニングと近いフォームで動作ができるところに特徴があります。
幅広いトレーニングができる
ベンチを使うことで、立った姿勢だけでなく、座る・仰向けになるなど、様々なフォームでトレーニングを行うことができます。
他のトレーニングマシンと比べても使いやすいため、上級者はもちろん、初心者にもおすすめのトレーニングマシンです。
フォームが崩れにくい
スミスマシンでは、バーベルの軌道が固定されているため、トレーニングの際に身体のフォームが安定させやすいというメリットがあります。
筋トレを行う際に、正しいフォームで行うことはとても大切なことです。
筋トレを始めたばかりの時は、動作の途中でフォームがいつの間にか崩れてしまうなど、最後までフォームを安定させることは難しいです。
正しいフォームで高い効果を得るためにもスミスマシンでのトレーニングは有効だと言えます。
安全にトレーニングできる
スミスマシンは、重りとなるバーベルがレールに固定されているため、バランスを崩してバーベルを落とすという危険性が低いです。
そのため、フリーウェイトでのトレーニングと比べて、安全にトレーニングをすることができます。
スミスマシンの基本的な使い方
バーベルの握り方
バーベルの握り方には、
- サムアラウンドグリップ(親指と人差し指ではさむように持つ)
- サムレスグリップ(親指だけシャフトから外して持つ)
の2種類の一般的な握り方があります。
フリーウェイトのトレーニングでは、バーベルやダンベルを万が一落とすことを防ぐために、安定感のあるサムアラウンドグリップが推奨されています。
ただ、トレーニングによってはサムレスグリップの方が適切な効果が得られることがあるので、慣れてきたらトレーニングによって使いわけると良いでしょう。
スミスマシンでの重さの選び方
スミスマシンでの適切な重量は、トレーニング方法や各個人によっても異なります。
ただ、筋肉を大きくするためには、10回程度の動作をギリギリできる重量が適切だと言われています。
自分に合っていない重量でトレーニングをすると、適切な効果を得られないどころか、怪我をしてしまう恐れもあります。
慣れないうちは軽めの重量からスタートし、徐々に調節しながら、自分に合った重量を見極めましょう。
スミスマシンでのトレーニング方法2選
スミスマシンを使ったトレーニングは数多くあり、身体全体の筋肉を満遍なく鍛えることができます。
スミスマシンを使った代表的なトレーニングである、
- ベンチプレス
- スクワット
の二つについて紹介していきます。
ベンチプレス
ベンチプレスは、大胸筋を鍛える方法として有名ですが、適切なフォームを崩さずに行うことが難しいトレーニングでもあります。
スミスマシンを使うことで、フォームが固めやすく、怪我を防止することもできます。
鍛えられる筋肉部位
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
ベンチプレスでは、以上の3つの筋肉を鍛えることができます。
中でも大胸筋を鍛えるのに効果的で、男性であれば分厚い胸板、女性であれば綺麗な鎖骨ラインの引き締まった身体を手に入れることができます。
ベンチプレスのセットポジション
ベンチに仰向けになり、バーベルを握ります。
ベンチに仰向けになった際に頭、背中、お尻の3点をしっかりとベンチにつけるように意識してください。
また、身体を安定させるために、足は浮かせずに地面につけましょう。
基本的に、バーベルには目印となる線が入っています。その線を基準にして、持ち幅が均等になるようにバーベルを持ちましょう。
ベンチプレスの基本動作
- 胸をしっかり張り、バーベルをラックから外す
- バーベルをゆっくりと下ろす
- 下ろす動作より早くバーベルを押し上げる
胸を張る際は、バーベルを握った状態で肩甲骨を寄せ、首を伸ばすように意識しましょう。
バーベルはゆっくりとみぞおちに向かって下ろします。この際に最初のフォームを崩さないように意識しましょう。
スクワット
スクワットを正しいフォームで行うのはとても難しいですが、スミスマシンを使うことで適切なフォームをキープしやすくなります。
鍛えられる筋肉部位
スクワットは主に大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋に高い効果を発揮するトレーニングです。
- 大腿直筋
- 内側広筋
- 外側広筋
- 中間広筋
大腿四頭筋は以上の四つの筋肉から構成されています。
鍛えることで代謝が上がるだけでなく、スポーツ全般のパフォーマンスも向上します。
スクワットのセットポジション
スミスマシンのバーベルを肩の位置にセットし、肩に担ぎます。
その際は、以下のことに注意してください。
- 立ち位置‥‥バーベルの真下に踵が来るようにする
- 足の幅‥‥肩幅より少し開き、足先が少し外側を向くようにする
スクワットの基本動作
- 太ももが地面と平行になる位置までしゃがむ
- ゆっくりと立ち上がる
しゃがむ際は、上半身を真っ直ぐにした状態をキープします。
お尻は踵の真上の位置にくるように意識しましょう。
立ち上がる際は地面と上半身が垂直になるようにして、身体が前傾しないように意識します。
セーフティーバーの設定方法
スミスマシンには、バーベルが落下するのを防止するためにセーフティーバーという器具が取り付けられています。
各種トレーニングに合わせて適切な位置に必ず設定するようにしましょう。
ベンチプレスであればバストトップの高さ、スクワットであれば太ももが床と平行になる高さの少し下に設定することで、落下を防ぐことができます。