こんにちは!
ビークイック三田店です。
皆さんマッスルメモリーについてご存知でしょうか?
今回はマッスルメモリーによる効果などについて説明していきます。

まず、マッスルメモリーとは文字通り『筋肉の記憶』という意味です。このマッスルメモリーがあれば筋トレを休んだとしても、休む前までの筋肉量や持ち上げていた重量を体は覚えているのですぐに元通りに戻ります。
以前は高重量を扱って毎日のように筋トレに没頭していたが、怪我や仕事などの関係で長期間休んでしまっている方も少なくないのではないでしょうか?そんな方達は休む前が成長真っ盛りだったこともあり、現状の筋肉の落ち具合からやる気をなくしてしまいがちです。しかし、マッスルメモリーのおかげで全盛期の筋力がすぐに戻るので焦る必要はありません。
しかし、こんな魔法のような話信じられないし、現に久しぶりに筋トレをしてみたらかなり筋力は落ちてるし信じられないという方もいるでしょう。そんな方達の為に以降の見出しでマッスルメモリーは嘘なのか本当なのかを論文をもとに解説していきます。

マッスルメモリーは嘘?根拠はある?

結論から言うとマッスルメモリーは嘘ではありません。
なぜなら、2018年にイギリス大学が実験した結果が論文に記載されており、効果が証明されています。
それでは、実験や論文の内容を確認していきましょう。

まずは筋トレを継続させる

まず、筋トレ歴のない男性8名を集めて、しっかりとプログラムを組んで週3回のトレーニングを7週間継続して行ってもらいます。トレーニングを7週間継続した結果は初心者だったということもあり、当然ながらトレーニングを始める前よりもかなり筋肉が大きくなっていました。さらに、ウエイトトレーニングで扱える重量も比例して伸びています。その後、せっかく筋肉が付いたところですが意図的に7週間休ませます。

筋トレを7週間休ませる

筋トレを7週間休んだ結果、全ての方がほとんど実験前の筋力と変わらないくらいに落ちてしまっていました。ここまでは筋トレを行えば筋肉がつくし、筋トレをサボれば筋肉は落ちるという簡単な話なので当たり前のことですね。次からがマッスルメモリーがあるかどうか確かめる実験の本題となります。

筋トレを再開

7週間筋トレを行い7週間の休養を挟んだら再度同じメニュー量で筋トレを再開します。こちらも当然のことですが、休養後よりも遥かに筋肉が大きくなりました。
しかし、休養後の筋トレ後は最初の7週間の筋トレ後と比べてもかなり体が大きく成長していたのです。このことから、確実に休養後の7週間のどこかのタイミングで筋力が元に戻っていることがわかります。
したがって、筋トレやスポーツを行っていた人が休養を挟んでもすぐに元の筋力に戻るという『マッスルメモリー』は嘘ではないということが証明できます。

マッスルメモリーのメカニズム

マッスルメモリーはどんなものなのか理解できたところで、さらに深ぼってマッスルメモリーのメカニズムについて解説していきます。様々な研究結果が出ており「これが正解」と断定することは難しいですが、数々の論文を元にマッスルメモリーが起こる仕組みを確認していきましょう。

筋肉の成長が遺伝子に刻まれている

筋肉の遺伝子にはDNAのメチル化という働きをする特徴があります。DNAのメチル化の役割は複雑ですが、簡単にいうと生物の複雑な体を正確に形づけることです。
これには既にDNAのメチル化がされてある『高メチル化』とされていない『低メチル化』があります。
今回の実験で言うと筋トレを全くやったことない人を使用したので、最初の7週間の筋トレをする前は高メチル化の状態でした。しかし、筋トレを始めると、この方達の筋肉も低メチル化の箇所が増えていきます。
そして、ここで増やされた低メチル化は消えることなく遺伝子に刻まれていきます。そうすることにより、低メチル化を促したタイミングの筋力までは簡単に落ちません。こういった体の仕組みにより休養してもそれ以前の筋肉まではすぐに戻るという『マッスルメモリー』という言葉が生まれました。

脳による記憶

脳と筋肉は神経によって結ばれており、人間の体は脳からの指示を筋肉が受け取ることにより動かすことできるのです。このような仕組みは『マインドマッスルコネクション』と呼ばれています。
マインドマッスルコネクションは何度も同じ動きをしたり刺激が与えられると上達することができます。
例えば、小さい頃から何度も行った自転車や習っていたスポーツの動きは大人になっても覚えていますよね。
これは体に染み込んでいると言うわけでなく、筋肉に伝達される前の脳が覚えているからと言われています。
このことにより筋トレも同様で高重量で毎日のように没頭していた場合は、脳が高重量を扱う筋肉の動きを記憶しているので休暇を挟んでもすぐに元に戻ると言われています。
この仕組みをマッスルメモリーと名付けられているのです。

経験値の蓄積

最後は精神論のような話になってしまいますが、以前までハードな筋トレやストイックな食生活を行って一度でも筋肉の肥大に成功したことがある方は、それまでの努力の仕方を覚えています。
したがって、初めて筋トレを行った期間より休養を挟んだ後の期間の方が成長スピードが早まるからなのではとも言われています。しかし、この理論だとマッスルメモリー=筋肉の記憶という名称の意味から少し外れてしまいますね。ただ、筋トレは正しい方法での継続が大切ということが改めてわかります。

マッスルメモリーはいつまで?一定期間経つと無くなる?

マッスルメモリーがあるといってもいつまでも休んで大丈夫?有効期限はあるの?と気になっている方もいるでしょう。結論から言うとマッスルメモリー自体は生涯ずっと残ると考えてもいいでしょう。
しかし、「元に戻る」と言う観点から考えると年齢を重ねるごとに難しくなるのが現実でしょう。ただ、年齢を重ねても若いうちにハードなトレーニングをこなしていた方は、他の方と比べてもマッスルメモリーのおかげで筋肉の成長スピードは桁違いになります。
したがって、体を十分に動かせる年齢の方は、長期間休んでいてもマッスルメモリーの効果があるので元の筋力にすぐ戻すことができるでしょう

マッスルメモリーについての体験談

マッスルメモリーは遺伝子レベルの話でもあるので、どうしても複雑な解説になってしまいます。少し読むのが大変だったと言う方も少なくないでしょう。
そんな方は、実際の体験談を元にマッスルメモリーの存在の真偽について確認していきましょう。

ボディビルダー『ケビンレブローニ』が自らの体で証明

ケビンレブローには1964年に誕生し、1991年〜2003年までボディビルダーとして数々の成績を残してきた名選手です。輝かしい成績を残し39歳で引退をしましたが、なんと2016年の52歳で現役復帰をします。
もちろんのことながら引退後10年何もしていなかった彼は一般人と同じような体になっていました。
しかし、半年間ハードなトレーニングを重ねてミスターオリンピアに出場した結果、数いる若者ボディビルダーを押しのけて17位という成績を残しました。50代で地方のコンテストに出られるだけでも驚かれますが、彼は若い頃から蓄えていたマッスルメモリーにより半年間の筋トレだけで最高峰の大会に出られるまで成長できたのです。この伝説的な結果により「マッスルメモリーはやっぱり実在するんだ!」という声も多数あがりました。

まとめ

今回はマッスルメモリーについて説明しましたが、マッスルメモリーによって筋肉が早く戻るということが分かりました。そのため、筋肉をつけるのは大変ですが、筋肉を戻すことは比較的簡単だと思います。
筋トレを一旦辞めてしまっても筋トレを再開すれば、筋肉は戻っていくので焦らず頑張っていきましょう。